中華 2SC2314 の実験

中華製2SC2314をドライバー段に使おうと思い、特性を確認しました。購入先は半導体素子を扱っている販売店で、これらの半導体を使った製品は扱っていない様です。
正品(規格に合った商品という意味)、质量保证(品質保証)で1つ0.8人民元(日本円で約16円)とお買い得です。
他に2sc1970も1つ2.4人民元(日本円で約48円)と、既に製造中止になって久しいトランジスタが安価で販売されています。
QRP機のAM送信励振段、またはCWやSSBの終段への使用を想定して、可能性を確認しました。

評価回路は簡単なC級増幅回路として増幅度と周波数特性を確認しました。
ベースへの入力にはインピーダンス変換4:1のトランス(FB-801#43 0.20UEW 2本 x 4t)を準備して、トランス使用時と未使用時を比較します。ベース抵抗は47Ωとして入力信号を受けます。
コレクタの出力はインピーダンス比16:1のトランス(FT-37#43 0.20UEW 4本 x 5t)を介して50Ω負荷を接続します。

信号源として使用するシグナルジェネレータ(以下、SG)の出力インピーダンスは50Ωなので、そのままベースに接続しても良さそうに思います。予備実験として入力トランスを接続した状態で、出力が+20dBm(100mW)になるように10MHzのSG信号出力を調整し、その状態を維持して入力トランスをスキップさせた出力電力を測定しました。
その結果、4:1のインピーダンス変換を入れた方が出力が+2dBm高くなりトランスの損失を上回って効率が高くなるという結果になりました。また、この時のSG出力は+10.7dBmで、23c2314の利得は10.8dBでした。以後、入力トランスを使って測定を進める事にします。下の画像は30dBアッテネータを入れてtinySAで測定したデータです。

この、10MHzで出力電力20dBmを基本に、周波数を変えて出力電力、増幅度は次のグラフの様になりました。tinySAに入れている30dBのアッテネータを補正した後の値です。
入力信号レベルは+11dBm程度で、測定した範囲の周波数でレベルはほぼ一定です(測定範囲を1~100MHzとしたtinySAのバラツキが出ていると思う)。
入力の4:1インピーダンス変換トランスの有無で利得、周波数特性共に大きく差がある事が分かりました。インターネット上の事例を見ると2SC2314は50MHzでも15dB程度の利得がありそうでしたが、10~20MHz程度で利得がなくなり、低い周波数でも電力利得は10dB(入力トランスを使った場合)しかありません。とても高周波用の特性ではない様です。

ある周波数を超えると急激に利得がなくなる事から、ベース入力電圧がC級動作に必要ななのでベースエミッタ間飽和電圧以下のになってしまう可能性を考えました。
SANYOのデータシートではVcb=10V、f=1MHzでCobは15pF、MAXで25pFとなっています。Cob-Vcbのグラフを目分量で見て、Vcb=1.5Vで25pF程度でしょうか。
実際にLCR計でコレクタとベース感の静電容量を測定してみると、約460kHzで49pFありました。

SGから11dBmの電力を50Ωの負荷に供給した場合の電圧は0.79Vです。大雑把な見立てですが、信号源(SG)を出力インピーダンス50Ωの定電圧元、この増幅回路の利得を10dBとしてミラー効果によりベースから見た静電容量容量を490pF(49pFの10倍)、トランジスタの入力抵抗をベース抵抗の47ΩとしてSGからの出力が内部抵抗と入力インピーダンスでどの様に分圧されるのかを計算してみると、入力インピーダンスを47Ωと見れる十分に低い周波数に対して18MHzでは半減する事になります。この結果、ベースの入力電圧がベース-エミッタ飽和電圧以下になったのではないかと思います。
ご注意:考え方に技術的な誤りがあるかもしれません

カテゴリー: Day by Day, 部品, 電子工作 タグ: , パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です