ノイズジェネレータ

TGの無いtinySAの利用度を上げるためにノイズジェネレータを買いました。(左はDCジャックを取り外した後の写真)
電源電圧12V、出力信号は1MHz~3.5GHz。との触れ込み。日本のインテーネットでも何年も前から紹介記事の有るような製品です。
基板に実装された部品を見ると、ダイオードの降伏現象時に発生するノイズをMMIC(モノリシックマイクロ波集積回路)3段で増幅してホワイトノイズを出力している様です。ダイオードの型番を判断できる情報はありません。電圧可変タイプのレギュレータ、AMS1117 ADJ と通して約5.7Vの電圧がダイオードに供給されています。
3つのMMICへの電源は安定化されておらず、入力電圧を固定抵抗で降圧し、チップインダクタを介して供給されています。MMICの1つに削り取られた型番表示の断片が”02″と残っています。高周波ローノイズアンプで良く見かけるINA-02184のコピー品でしょうか?

12Vの電源を加えてみると、MMICが結構熱を持ちます。電源投入後は定電圧電源の電流表示が0.12A程度で、しばらくすると0.14Aまで上がります。基板を触れてみるとMMICが触れない程では無いにしても結構熱を持っています。
MMICがINA-02184だとすると、データシートよりデバイスの最大定格電流は50mA。3デバイスで合計最大電流は150mA。降伏特性を利用するノイズ元ダイオードの電流は僅かだと思われるので、0.14Aの電流は殆どがMMICに流れ、最大定格に近いところで動作しているものと思われます。

供給電圧を変化させたときの各MMICのバイアス電圧、及び電流(直列に入っている抵抗両端の電圧から計算)を調べました。
12Vを供給すると40mAまで流れるデバイスがあり、電圧1Vの上昇で電流がおよそ2.5mA上昇します。
12V電源は良く13.8V設定をすることがあるので、ちょっと危険です。電源に16オームの抵抗を入れて12V接続時にMMICに供給される電圧が10V程度になるように調整します。16Ωの抵抗は0.2Wを消費するので熱を持つため、1Wタイプの抵抗を基板から離して実装する事にしました(空中配線!)。
これでケースの上蓋を取り付け、電源を入れて25℃程度の場所に放置すると”少し暖かい”程度になります。12V供給で133mAとなりました。

tinySAに接続してどのような信号が出ているのかを確認します。
HF~50MHz程度までは平均-20dBm程度のノイズです。350MHzでそこから-10dB落ちの-30dBm程度です。
tinySAをHIGHバンドにして測定します。LOWバンドとHIGHバンドのレベルを合わせるのに適当な信号が無かったので、350MHz付近のレベルを目分量で合わせた簡易測定です。およその傾向を見ます。
tinySAの測定上限、960MHz付近で350MHzから更に-1odB落ち、-40dBmとなりました。
全体として、HF帯から測定上限の960MHzまでのレベル差は20dB程度です。

ブレッドボードに組みっぱなしになっていた6素子のクリスタルフィルターにノイズジェネレータの出力を入れて、フィルターの周波数特性をtinySAで測定してみました。
クリスタルフィルター(600Ω程度)とtinySAのインピーダンス(50Ω)整合が取れていないので信号(電力)レベルもだいぶ低くなっていますが、ノイズジェネレータでtinySAの活用範囲も広がります。

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6素子ラダーフィルターの試行錯誤

特性値を測定した12MHzの水晶発振子、6個を使ってAM受信機用の6素子ラダーフィルターを検討してみます。
Cytecさんのサイトで紹介している「さくらソフト工房」開発のEasyXFで帯域幅を6kHzとする時のコンデンサの容量を計算します。
C=21pF、2C=42pF、インピーダンスは628Ωとなりました。
コンデンサの容量は実際に入手できるE12系列に合わせてC=20pFとしてLtspice でシミュレーションしてみます。
シミュレーション結果では、-6dBの帯域幅が約4.2kHzとなりました。EasyXFの計算結果とはだいぶ乖離した結果で、AMのフィルターとしては狭すぎます。
EasyXFで使う水晶発振子のパラメータは端子間容量だけなのに対して、Ltspiceではその他の特性もシミュレーションに使っている事の差なのでしょうか?
又は、EasyXFで言う帯域幅の定義が異なるのかもしれません。

同様に、コンデンサの容量を15pF、12pFと変えてシミュレーションしてみます。
-6dBの帯域幅は15pFで5.2kHz、12pFで6.0kHzとなりました。
コンデンサはC=15pF、又は20pF程度が良さそうです。

ブレッドボードに仮組してnanoVNAで測定してみました。
水晶発振子とコンデンサ(C=15pF、2C=33pF)を組んだだけでインピーダンス整合は取っていません。測定系は50Ω(typical)です。

[以下について訂正します。本文最後訂正を追加しました]
nanoVNAではSweep Spanを狭めて測定のSegmentsを増やしても実際の測定周波数ステップは1kHzまでしか下がらず、0.5kHz以内の変化を読み取ることはできませんでした。

そこでSG(FY6800)からのスイープ信号を入力してtinySAで測定してみようとしてみましたが、仕様を確認すると最小のRBWはマニュアル設定で3kHzです。AUTOでも2.6kHzの様です。
試しに12MHzの単一周波数信号を測定してみましたが、帯域が3.3kHz程度の信号に見えてしまい、クリスタルフィルタの特性測定には使えませんでした。

スペアナやFRMSはここ(中華人民共和国)には持ってきていないので、手作業でSGからの出力周波数を変更しながらオシロで測った入出力電圧比をdBに換算してグラフにプロットしていく事にします。
LTspiceで入力インピーダンスを確認すると、通過帯域内では大きく暴れているものの、1kΩ前後。クリスタルフィルターの入出力に並列に1kΩの抵抗を接続して測定することにしました。
入力信号はSGの出力電圧を定格最大の10Vp-pとして測定します。クリスタルフィルター特性の測定には60dB以上のダイナミックレンジが欲しいところですが、それでもこの方法では40dB程度でしょうか。ブレッドボードに組んだクリスタルフィルターにオシロのプローブを付けて実際に測定してみるとノイズレベルが50mV前後もありました。
また、オシロのデジタル表示電圧は刻々と変化するので、とにかく目視で記憶できた値を記録し、その差をdB換算します(20log(出力電圧/入力電圧)。
測定結果は左のグラフの様になりました。通過損失はザっと▲2dB程度です。LTspiceでは▲10dB程度のロスがでる結果だったので、良い方にズレてはいるものの、この差の原因は気になります。
通貨帯域は4.5~5kHz程度です。測定ポイントが荒いので、どこを平坦部とするかという事と併せて、概ねシミュレーション結果の5.2kHzと合っていると考えています。

[2022年2月24日追加]
NanoVNAでフィルタ特性を測定しようとしたところ、測定周波数の感覚が広すぎて思うような測定ができず、結局、NanoVNAではクリスタルフィルターの様な狭い範囲の特性は測定できないものと思っていました。
本日、インターネットでNanoVNAを使ったクリスタルフィルターの記事を見て、「そうだよねぇ。測定できないはずないよ。」と思い、仕事から帰宅後に改めてブレッドボードに同じパラメータでフィルターを君、NanoVNAで測定してみました。
そしたら、なんと!理由は分かりませんが十分な分解能で測定できます。
前回測定時との違いはファームウェアをv0.3.2へアップデートした事だけですが、ファームウェアのアップデートはこの変化には無関係でしょう。
前回と同じ測定条件(の、つもり)で測定し直してみました。
ブレッドボード上での測定なので、減衰量は大きく異なっていますが、通過帯域内のリップルや帯域幅はもちろん、十分に観察できる測定結果です。測定周波数間隔が十分に密になっている事が明らかです。
NanoVNAの設定など私が知らないところでの設定ミスがあったんかもしれません。
これは謎です。
通過帯域内のリップルが多いのでざっくりですが、フィルターの両端にへ入れるに1kΩを入れた測定で通過帯域幅は5kHz程度と確認できました。
リップルが大きいのでインピーダンス整合の検討が必要なようです。

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中華FETのIdss測定

中華人民共和国では、オリジナルソースとしては既にディスコンになったICやトランジスタ、FETでも通信販売で容易に購入できることが多く、とても重宝します。ちゃんと実在するメーカーが製造しているものもあれば、製造者マークや型番が消されているなど、製造元不明の製品も多く出回っており、仮にメーカーマークや型番が鮮明に表記されていても本物かどうか、分かりません。
初段をFETで受けた高周波プリアンプを作ろうと思ったので、手元にある中華?FETについて、簡単に測定できるできるIdssを調べてみました。
以下の結果は、一般的なものではなく、上記の社会環境の中で購入した特定のサンプルの測定結果です。

2SK192A Y、2SK161 GR、2sk241 YとGR の4種類です。東芝のデータシートから主要な特性を抜き出したのだ、下の比較表です。どれもHFからVHFの小信号高周波増幅用として良く使われてるFETです。


ジャンクション(接合型)FETである2SK192AのYランクと2SK161のGRランクについて無作為に選んだ各3個について即t令した結果が左のグラフです。
2SK161は2SK192と比べてばらつきが少ない結果になりました。しかも、2SK161はドレイン-ソース間電圧の変化に対してドレイン電流はほぼ一定です。
一方、2SK192は3個を調べただけでもドレイン電流に1mAの違いが生じており、ドレイン-ソース間電圧の変化に対してドレイン電流の変化も大きめな事が分かりました。また、ドレイン-ソース間電圧の変化に対して2SK161のドレイン電流は一定ですが、2SK192は電圧に比例してドレイン電流も増加する傾向にあるようです。
MOS型シングルゲートFETでデプレッション+エンハンスメント型特性を持つ2SK241も同様にYランクとGRランクから無作為に選んだ各3個の特性を調べました。
GRランクの2sk241はドレイン電流のばらつきも少なく、想像した測定結果になりました。
一方、2SK241 Yランク品は測定した3個共に、一様におかしな特性です。ドレイン-ソース間電圧が1Vを過ぎるまでは殆どドレイン電流が流れず、2Vを超えるとドレイン電流が流れだし、ドレイン-ソース間電圧と比例してドレイン電流が最大定格の30mAまで特選的に増加する勢いです。ドレイン-ソース間電圧を7Vとしただけでも20mA以上流れ、ドレイン損失による発熱でドレイン電流がどんどん増加してしまいます。
チェッカーで調べてみるとPNP型のバイポーラトランジスタと表示されます。手元の2SK241 Yランク品の実態はどうも違う製品の様です。

[後日談]
2SK241 Yランクの測定結果があまりにもおかしいので、2SK241 GRランクを購入した販売店にYランクを発注して測定し直してみました。
左グラフの2SK241Y-#4~#6が買い直したFETの測定値です。2SK241Y-#1~#3は測定の問題ではなく、素子がオカシイという事がはっきりしたので潔くポイする事にしました。
中華アルアルですね。

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水晶発振子のLtspiceモデル作成

12MHzの水晶発振子で無線機自作用のラダーフィルターを作成しようと思い、まずは200個34元(人民元。日本円で600円弱)で購入したHC49Sタイプの12MHz水晶発振子の中から適当な50個に番号を振り、周波数を測定しました。
発信回路はアンバッファタイプのインバータIC、74HC04による簡単なものです。
周波数カウンタのゲート時間を10secにして基本的には最初の10secカウントの値をデータとし、飛び離れて異常値を示す水晶は測り直して確認します。
購入価格からして製造後の品質確認などは省略されている製品であろうと、ばらつきには少し心配していましたが、実際に測定してみると案の定、とんでもなく外れる水晶もあります。しかし概ね12MHz+1,700Hz前後で発信していました。このデータから、値の最も近い6個を選びます。周波数のばらつきの幅は42Hzです。
こちら(中華人民共和国)で電子工作をしていると、部品の価格と送料も安くてとても便利な一方、品質もいい加減、という事も良くあります。最近では、レジストの下でランドが裾引きショートしていたユニバーサル基板(これ、最悪です!)、トランジスタチェッカーでhfeは出て正常に見えるもののなぜか増幅しない2SC1815GRなど、部品品質が原因のトラブルは良くあります。

選別した6個の水晶発振子についてLtspiceのモデルを作成するため、Cp、Rs、L、Csを求めます。L、CsはCp、Rs、fs、fpを測定して計算で算出します。

 

端子間容量Csは容量測定器でそのまま計測します。
インターネットでは不明の場合は2pF程度とのアドバイスがありましたが、今回使用する水晶発振子の実測では3.3pF前後ありました。

 

fs、fpはnano-VNA を使って測定します。
私が使用しているNanoVNA-F V2の表記ではPORT1とPORT2の間に直列に水晶発振子を入れてGainを測定します。
最も利得の高くなる周波数がfs(直列共振点)、最も低くなる周波数がfp(並列共振点)となります。

Rsは水晶発振子をPORT1に接続し、リアクタンス成分が最小となる直列共振周波数付近の純抵抗値を測定します。私が使用しているnano-VNAでは測定周波数のポイントが荒く、きれいなスミスチャートを書くことができませんでした。
仕方がないので最も直列共振周波数に近い点でのR値を使いました。

測定した値からCsとLは計算式で求めます。
Cs = Cp*(fp^2 – fs^2)/fs^2
L = 1 / (4 * (PI()^2) * (fs^2) * Cs)
6個の水晶発振子の平均の値を使ってLtspice のモデルを作成します。
CsはfF(フェムト・ファラッド)レベルの値になります。fF11は、10の-15乗ファラッドで、pFより更に1000分の1小さい単位です。

早速、6個の水晶発振子の平均の値を等価回路に入れてLtspiceで特性を確認してみました。信号源、及び負荷のインピーダンスは50Ωとしています。
Simulation Command で設定するType of sweep はLinier に設定します。最初、通常の周波数特性確認と同じくOctave に設定してシミュレーションしたところ、水晶発振子の特性とは全く違う結果が出て悩みました。このような極狭い範囲の解析ではLinier を使うようです。
nano-VNAで測定したfs、fpとはズレていますが、nano-VNAの測定ポイントが荒いための誤差でしょう。とりあえずこれで、手元のHC49Sタイプ12MHz水晶発振子のモデルができました。
Ltspice の回路図でクリスタルのシンボルを出し、等価回路と同様にパラメータを設定する事で等価回路をクリスタルのシンボルに置き換えることができます。
そして、等価回路を、同じパラメータを設定したクリスタルに置き換えても、当然ですが、同じ周波数特性結果になります。
この水晶発振子のモデルを使って、ラダーフィルターの検討をしてみる事にします。

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AD9833によるVFOの検討

もう10年以上前に発売されたAD9833を使ったDDSモジュールを試してみました。

データシートを見るとサイン波/三角波/方形波を出力できる機能をそう備えていますが、無線機用途を考えているのでサイン波のみを使います。出力周波数レンジは0~12.5MHzとなっていますので、中間周波数が455kHzなど、シングルスーパーの受信機用としては用途が限られそうです。一応、7MHz帯までの信号を出力するVFOを考えます。
インターネット上にあるAD9833を使ったVFOの情報を大いに参考にしています。

 

まずはどんなものかと、PICからDDSモジュールを制御し、160m、80m、40mの各バンドの周波数を発信して出力に2SC1815のバッファアンプを入れた後の信号をスペアナ(tiny SA)で測定してみました。
AD9833のデータシートを見るとDACから出力した信号とグランドの間に200Ωの抵抗が並列に入っており、出力抵抗は200Ωの様です。また、バッファアンプの入力抵抗は約5.6kΩです。tiny SAの入力インピーダンスは50Ωですので、マッチングが取れていません。

1.8MHzの信号では19MHz付近に目的信号からマイナス30dBのスプリアスが現れます。これはローパスフィルタで十分に抑え込めそうです。
3.5MHzでは2倍高調波が目的信号に対してマイナス49dB。カットオフ周波数が7MHz程度のフィルタでは抑え込めません。更に21.5MHz程度の目的信号からマイナス29dB程度の強力なスプリアルも出ています。
7MHz帯では11MHz程度に目的外周波数のマイナス43dB程度、18MHz辺りに目的周波数比マイナス13dBのスプリアスが出ています。これはローパスフィルタでも抑え込めるかもしれません。

6.3MHzを8逓倍して50MH帯までの運用を想定した場合、ローパスフィルターは7MHz帯から上をカットすることにします。
送信機出力用ローパスフィルターで個人的に実績の有った値と、トロイダルコアの巻き数とインダクタンスの関係、コンデンサの容量からLTspice上でカット&トライでそれらしい値を決定。実際の回路ではローパスフィルターのアンプの出力抵抗は470Ω、終端は240Ωで受けています。終端抵抗が50Ωから240Ωにすると特性がだいぶ暴れます。フィルター設計の知識もないのでこのまま実装。インターネット上で、こんないい加減な記事は見たことありませんが、実力無いので仕方がありません。

ローパスフィルター後のアンプ出力信号をtiny SA で測定してみました。
想像以上に良く、スプリアス、高調波が抑えられています。
1.8MHzでは2倍高調波(3.6MHz)のレベルが基本波に対して-45dB。
3.5MHzでも2倍高調波(7MHz)のレベルが基本派に対して-47dBと不十分。
これらの高調波はローパスフィルタが効果を発揮しない周波数なので仕方がありません。
7MHzでは2倍高調波(14MHz)のレベルが基本派に対して-56dBとなりました。
送信機で使う場合には送信機側での対応が必要ですが、対策可能です。
DDSモジュールから漏れてくるスプリアスは問題ないレベルになっています。LTspice でシュミレーションすると前後に入れた2SC1815のアンプも適度にハイカット特性になっており、功を奏しているのかもしれません。2SC1815のモデルはインターネット上から適当に拝借したものです。

逓倍して他のアマチュアバンドに用いる周波数についても確認してみました。
2逓倍して10MHzになる5MHzの信号は、第2高調波のレベルが基本派に対して-54dB。
3逓倍して18MHzになる6MHzの信号は、6.9MHzに基本波から-46dBのスプリアスが出ており要注意。
4逓倍して24MHzになる6.2MHzの信号は、第2高調波のレベルが基本派に対して-52dB。4逓倍して28MHzになる7.1MHzの信号は、第3高調波のレベルが基本派に対して-54dB。
8逓倍して50MHzになる6.3MHzの信号は、第3高調波のレベルが基本派に対して-43dBであり、これもしっかりした対策が必要です。

いずれにしても送信機側での対策をする事で所定の規格に入る電波を確保できるように思います。操作系と併せて実際にケースに実装して、VFOを完成させる事にします。

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同軸切替器

ベランダに設置した1本のアンテナをアナログ受信機とSDRで切り替えて使いやすいように、切替器を購入しました。送信はしないので簡単なスイッチとケーブルで作れるのですが、日本の自宅ではすでにそのような切替器を使用しており、現在申請中の100W固定局での使用を前提に、アイソレーションが取れる同軸切替器を購入することにしました。中国広州在住の地の利を生かして日本にはない安価で適当な中華製の切替器は無いかとインターネット通販を探し、台湾製の良さそうな同軸切替器を選定しました。

日本ではAmazonで7,787円ほどで売られている第一電波工業の同軸切替器、」CX310Aは中国国内では日本からの輸入で715人民元、約12,000円近くします。
台湾製の、写真ではCX310Aによく似た同軸切替器が390人民元、約6,500円でしたので、こちらを購入しました。
製品のコネクタは50MHz以下のバンドで使用するので、汎用性からM型にしました。3回路に切り替えできる仕様です。筐体はダイカストで、プラスチックの切り替えノブ。形状、縦横高さ寸法、色、M型コネクタの取り付け方法など、CX310Aによく似ています。

CX310Aの仕様は、周波数範囲:DC〜800MHz、インピーダンス:50Ωで、

  1. VSWR:1.1以下(DC〜500MHz)、1.2以下(500〜800MHz)
  2. 挿入損失:0.1dB以下(DC〜500MHz)、0.15dB以下(500〜800MHz)
  3. アイソレーション:60dB以上(DC〜500MHz)、50dB以上(500〜800MHz)
  4. 通過電力(SWR1.2以下時):1.5kW(DC〜30MHz)、1kW(30〜150MHz)、500W(150〜800MHz)

となっています。アイソレーションは送信機やダミーロードが無いので測定できませんが、VSWR、リターンロス、挿入損失を測定してみました。

3回路あるうちのCチャンネルはM型レセプタクルの芯線の穴が小さく、Mコネクタが入らずに測定できませんでした。
Mコネクタは特性インピーダンスが規定されていないので、特に測定に使用したSMA-M変換アダプタは、同軸系の変化比も大きいので影響があるかもしれませんが、6mバンドでVSWR:1.1程度。2mバンドでは1.2程度になりました。6mバンドまでは特に問題なく使用できそうです。
第一電波工業のカタログスペックである800MHzまでVSWR:1.2以下、には及びません。
中国での値段も倍半分違うので、製品の特性もそれ何なのかもしれません。

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NanoVNA-F V2 買いました。

NanoVNAはedy555氏が設計した非常に小型のベクトル・ネットワークアナライザです。
互換品、コピー品、類似品、別設計品など、似たような製品がたくさん販売されています。日本から中国に戻っての隔離中で少し時間を持て余し気味なので、その中からNanoVNA-F V2 を購入してみました。

NanoVNA-F V2 はedy555氏設計のNanoVNAとは異なる、オリジナル設計製品との事です。測定信号に発信機の高調波を使用しない、という点が大きな特徴でしょうか。YOUTUBE やウェッブを調べても、特段の機能的な差異は無い様に見受けました。
NanoVNA-F V2 についても非公式製品含め、いろいろとハードウェアのバリエーションがあるようです。購入したSYSJOIN というメーカーの4.3インチ液晶タイプの製品も日本のAmazonでも同じ製品が売られています。
プラスチックケースには本体の他に両端SMAオスのセミリジッド同軸ケーブル×2本、校正や測定に用いる若干のアクセサリ、液晶(抵抗幕式のようですね)を操作するペン等が揃っていました。
本体には操作ペンを収納する場所が無く、ストラップホールやストラップも無いので、失くしてしまう前に何か工夫が必要です。
本体は金属製でしっかり作られています。厚さは1.5cm程ありますが、縦横は携帯電話と同程度です。コネクタはSMAです。プリント基板に固定されたコネクタが窓から出ているのではなく、金属パネルにしっかりと固定さており、頻繁に使い、飛び出している部分だけに強度的に安心です。
周波数レンジは50kHzから3GHz。内臓のバッテリーは5000mAhと、結構大きめです。
USB-Aのコネクタがあり、1Aと表示されています。携帯電話など簡単な周辺機器に5Vを供給できるようです。
ケースはアルミ製で全体を覆っています。NanoVNAのバリエーション製品には全て覆われていない製品も見かけましたが何十dBものダイナミックレンジを計測する機器としてはシールドも重要だと思います。

本体をチマチマ触るより先に、さっそく NanoVNA Saver_0.2.2–by SYSJOINT をダウンロードしてPCにインストール。NanoVNA本体と接続してみました。画面の左下でNanoVNA を接続したシリアルポートを選択し、Connect(左図は接続後なので、Disconnectと表示されている)ボタンを押すとNanoVNAと接続し、Sweep周波数や各チャートのプロットが表れます。最初にキャリブレーションをしますが、基本的にキャリブレーションは使用する周波数レンジ毎に必要です。よって、先にSweep レンジ(周波数)を設定してからキャリブレーションを開始します。
左下のCalibration ボタンを押すとCalibration ウィンドが立ちあがります。
特に理由がなければ、Calibration ウィンドの中ほどにあるCalibration assistant ボタンを押して、表示される手順通りに実施するのが間違いがなく、簡単です。
また、NanoVNA-F V2 本体ではSweep スパンに関係なく測定点が101点です。広いスパンでの測定では周波数ステップが大きくなりに不便ですが、PCのアプリでは左上にあるSegments でステップを指定して、測定をより細かくする事ができます。

キャリブレーションの後、試しに日本から無線機と一緒に持参したアンテナをNanoVNA 本体に直接取り付けて測定してみました。NanoVNAを机の端において、アンテナに何も触れないような状態で測定しましたが、狭いホテルの部屋の中での測定なので、アンテナ単体の特性とは大きく異なると思います。

左がiCOMのID-52に付属していたアンテナ、FA-S270C の測定結果画面です。カタログでは周波数範囲が144~148/430~450MHzとなっています。143MHz付近のVSWRは1.5程度ですが、430MHz帯では435MHz付近がVSR4.4程度と高くなっています。少し上の484MHz当たりのVSWRも下がっています。
143MHz付近でのインピーダンスは73.19-j11.5Ωと少し高めです。
435MHz付近では24.11-j50.5Ωで大分、容量性を示しています。周囲の影響が大きいのかもしれません。実際もこのアンテナは無線機本体に取り付けて机の上などに置いたり、手で持っての運用形態が多くなるので、現実的にはこのような特性なのでしょう。

同じ条件でダイヤモンド社のSRH-940 を測定した結果が左の図です。「AM/FM/エアーバンド/150/300/450/900MHz帯受信対応」の広帯域アンテナらしく、144MHz帯と430MHz帯のアマチュア無線バンドの間の周波数についてはVSWRが大きく悪化していません。アマチュア無線バンドでのVSWRは、144MHz付近で2.6、438MHz付近で1.1程度です。438MHz付近で共振してインピーダンスが48.97+j4.92Ω とほぼ純抵抗。144MHz付近では105.3-j44.8Ωとインピーダンスが高くなり、容量性を示しています。
SRH-940 はアマチュア無線の50MHz帯も対応しており、900MHz帯の受信まで対応している仕様なので、Sweep スパンを40MHzから1GHzに拡大して測定してみました。測定ステップを標準の101から10倍していますが、それでも951.4kHz、約1MHzステップでの測定になります。
送信が必要な50MHz、144MHz、430MHzのアマチュア無線帯付近ではリアクタンス成分が最小化するように設計されている事が確認できました。
更にSweep スパンを100kHzから1GHzにしてキャリブレーションを取り直し、測定してみました。アマチュア無線バンド付近の165MHz、436MHz前後でリアクタンスがほぼゼロで、インピーダンスも50Ω程になります。50MHz帯については51.6MHzで150Ω。誘導性リアクタンスが156Ωでした。

とりあえず、手近にあったアンテナを使って、測定手順を確認してみました。ベクトル・ネットワークアナライザを使用するのは初めてですが、いろいろな高周波特性を簡単に測定できて便利で面白い測定器です。アンテナの調整などだけでなく、フィルターの作成などでも重宝しそうです。いろい周波数範囲を測定するには測定ステップが荒いことが少し弱点になりますが、周波数の狙いを付けた測定対象物では問題にならないように思います。なお、周波数とグラフの周波数軸を対数にしたいところですが、やり方が分かりませんでした。できるのかな?
ホテル隔離から解放され、自宅に戻ったらまた、いろいろと測定してみたいと思います。

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WordPress アドレス設定ミスと復旧(MEMO)

コロナ禍の中、日本に一時帰国したので自宅のwebサーバーPC移行を図ろうとしたのですが、WordPressの移行がどうもうまくいきません。
同じ家庭内LANにある2台のサーバーPC間とは言えOSは違うし、ディレクトリ構造も変更しているという事もあって、参考情報をうまく調べられずに試行錯誤する中、何を勘違いしたか、WordPress ダッシュボードの一般設定にある「WordPressアドレス」と「サイトアドレス」を家庭内LANのローカルIPアドレスに書き換えてしまい、ダッシュボードにアクセスできなくなってしまいました。もちろん、外部ネットワークからWordPressにアクセスしても正常表示されません。
中国に戻る時間が迫ってきたのでしかたなく、中国からsshやftpで修正しようと、あきらめ半分で自宅を後にしました。

WordPressやサイトのアドレスが記述されている設定ファイルはどれかと探しましたが見つかりません。「WordPressのURLを変更する方法」というサイトにたどり着き、wp-config.php ファイル内で設定する事によって、ダッシュボードでの設定に上書きできるという事が分かりました。
wp-config.php ファイルを開き、<?php の直ぐ後に以下の2行を追加して上書き保存します。

define(‘WP_HOME’,’http://greensignal.jp/blog/’);
define(‘WP_SITEURL’,’http://greensignal.jp/blog/’);

WordPressにアクセスしてみると、正常らしく動作します。ダッシュボードにもアクセスでき、「WordPressアドレス」と「サイトアドレス」が設定どおりに正常化されていることを確認できます。ただし、ダッシュボードからはこの2項目は編集されないようになっていました。

いろいろとインターネットで調べてみると、サーバーアドレスのような情報もMySQLのデータベースに入っているようです。
気のせいか、少し動作がおかしい気がしますが、問題ということは無いのでこのままにすることにしました。

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Sandy Bridge世代 X79 PCで FS2020

昨年8月に日本でも発売されたMicrosoft Flight Simulator 2020(以下、FS2020) はYouTube の紹介動画を見るとグラフィックスが素晴らしく、日本シーナリのアップデートなどもあり魅力的。
最近、CPU をXeon に換えたり、起動ドライブをM.2 NVMe に変更したりとカンフル剤を注入しているSandy Bridge 世代のPCでFS2020に挑戦してみました。
フライトシミュレーターは1996年頃にDID社から発売されていたWindows95版EF2000やMicrosoft Flight Simulator 95 、FA-18 KOREA に嵌って以来になります。

1.動作環境

FS2020の最低動作環境は次の通りです。

最低動作環境(第4世代i5+GTX 770)
  • OS:Windows 10
  • CPU:Intel Core i5-4460 4コア (参考:PasssMark スコア 4801)
  • GPU:NVIDIA GeForce GTX 770    (参考:NVIDIA® CUDA® コア 1536)
  • VRAM:2GB
  • メモリ:8GB
  • ストレージ:150GB HDD
  • 帯域幅:5Mbps

それに対して自分のPC環境を比較すると、GPUの性能が不足です。
CPUはシングルスレッドの処理能力が高くないXeonですが、12コアのメリットを発揮できるのではないかとの期待があります。

現状PCスペック
  • OS:Windows 10
  • CPU:Intel Xeon E5-2697 v2 12コア(参考:PasssMark スコア 24991)
  • GPU:NVIDIA GeForce GTX 750 Ti (参考:NVIDIA® CUDA® コア 640)
  • VRAM:2GB
  • メモリ:32GB
  • ストレージ:1TB SSD
  • 帯域幅:不明

2.インストールと起動

ダウンロードしてインストールを開始すると『あなたのPCは必要なスペックをみたしていません』というメッセージが出ましたが、OKを押してインストールできました。
その後、日本などのFREEシーナリー更新、日本語対応などもダウンロードしてインストール。インターネット環境が悪いので非常に時間がかかりました。

全てのアップデートを完了した後でもゲーム立ち上げからゲームの開始画面(ようこそ)までは約4分間を要します。
タスクマネージャで確認すると、起動後すぐにイーサネットのデータ送受信が始まりますが、約50秒間、画面上には何も出てきません。その後に『あなたのPCは必要なスペックをみたしていません』というメッセージが出ます。
このメッセージは毎回の起動時に出ます。
OKをクリックするとGPUやCPUが働き始めます。立ち上げの間、動画を再生するわけでもないのにGPU負荷とメモリはほぼ100%に張り付きます。
立ち上げに時間を要するのはPCの性能ではなく、インターネット環境が原因ではないかと思います。

3.設定

『全般』の項目は殆どインストール直後のままです。
まず重要な『グラフィック』の設定。使用しているディスプレイは高解像ではないので「グローバル レンダリング品質」は”ミドル”に設定。ゲーム開始前からGPUが100%張り付きですがシーナリーの画質は落としたくないところ。
『トラフィック』もフライトシムの雰囲気には重要。インターネット環境が悪いにもかかわらず”リアルタイム オンライン”としています。
アシストは”中レベル”。そもそも、本格的にシミュレーションで飛行機を飛ばすには機体の操作方法や、航法、ATC との通信などいろいろな知識が必要。これもまた楽しいところですが、腕を上げるまではまず飛んで、楽しむ事を優先します。
『データ』はとにかく全て、なんでも無制限に設定しました。「ローリング キャッシュ」はアクセス速度が向上するとの説明が出たので、初期の8GBから100GBに変更。効果あるといいのですが。

『操作設定』は使用するH.O.T.A.S 、Saitek のX52 Pro に対して自動で割りつけられたキーアサインを自分なりに変更、修正します。
しかし、どこに何を割り付けたか忘れて時々慌てます。ゲームプレイ中に参照できるよう、キーアサインをEXCELやCSVで取り出せると便利なんですけど、そのような機能は無いみたいです。

4.フライトプラン

『ワールドマップ』に入ってフリーフライトを設定します。
画面左上から規定を変更、設定できます。機体はFS95で馴染んだセスナ172。最近の機体はガーミンG1000によるグラスコックピットになっていますが、まだ使い方が分かりません。
画面左下に時刻設定があります。勝手に変な時刻になります。PCから時刻データを拾って、日本のタイムゾーンに固定できるしたいのですが、やり方が分かりませんでした。
グーグルアース風の地球の画はマウスで拡大縮小します。雲が流れて臨場感を出しています。地表の人口光、写真風の地形なども正確さというより良い雰囲気を作っています。
“L”キーを押すと凡例の説明が出ます。
最初、”!”マークが沢山出て、エラーだらけかと心配しましたが、新コンテンツの意味だと確認して安心。
画面上部で出発と到着空港を設定すると、使用する滑走路が指定されます。滑走路が複数ある空港では変更は可能です。出発は自宅近くの厚木、到着は湘南や横浜の景色を見たいので羽田としました。出発地を指定すると左下に表示される時刻が実際の現地時間になりました。出発、および到着の場所は滑走路だけでなく、駐機場を指定することもできます。VFR、IFR などの飛行方法も設定します。
一応、「直行-GPS」としましたが、自由に飛びます、実際には許されない飛び方になります。

5.フライト

フリーフライトのオープニングムービーからフレームレートは12~14FPSです。

江の島から横浜へ。フレームレートは僅かに10FPSを超えています。このくらいであれば、スピードの遅いセスナの操縦には問題がありません。

さらに高度を下げてランドマークから新横浜方面へ。フレームレートが10FPS以下になるとさすがに機体の動きがカクカクし出します。低空飛行をしなければ殆ど支障なくプレイできました。羽田空港への着陸には不都合はありませんでしたが、シーナリーが細かい中にある空港への着陸はどうなのか、少し心配です。

ゲームプレーの間、GPUとGPUメモリーの負荷率はほぼ100%に張り付きます。
一方、CPUはまだ少し余裕があります。PC本体は現状で、グラフィックボードの性能を上げればフレームレートの改善が期待できそうです。

とりあえず、低空飛行を除けばセスナでのプレイは楽しめる事が分かり、一安心です。
しかし、毎回起動のたびに『あなたのPCは必要なスペックをみたしていません』との表示が出て、プログラムの立ち上げが止まるのは何とかしてもらいたいところです。
また、何故かWindows Defender の警告が出るようになり、これも毎回『アクセスを許可する』のボタンを押す必要があります。
同じMIcrosoft 製品なんだから、やめてほしい・・・。

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起動ドライブをM.2 NVMe SSD に変更

使用しているデスクトップPCのマザーボードは GIGABYTE GA-X79-UP4。PCI Express Gen3.0をサポートしているのでPCI ExpressにM.2 NVMe SSD を取り付けて起動ドライブにすれば、BUSの規格性能上は現在のSATA接続のSSDよりだいぶ早くなることが期待できます。
BIOSもUEFIなのでPCI Express からの起動が可能なはずです。。
という事でやってみました。

PCを開けてスロットの使用状況を確認します。M.2 NVMe SSD はヒートシンクを取り付けたり、中には空冷ファンつけるようなPCIe変換基板も販売されており、放熱への配慮が必要なようです。
ちょうど、一番CPUに近く、近くに発熱減の無いGen3のPCIe x 16 スロットが開いていたのでここに取り付ける事に決めて、2280サイズのSSDをx16 スロットに実装するM.2とPCIeの変換アダプタ、およびヒートシンクを購入しました。

選択したSSDはPCI Express Gen3 規格の中から価格.com での評判が良く、中国広州でも日本と同じ価格で入手できた「WD Blue SN550 NVMe WDS100T2B0C」にしました。これまで使用してきたSSD、Crucial社のCT500MX500SSD1 から容量も1TBに倍増になります。

変換アダプタにSSDを取り付け後、付属の熱伝導シートとヒートシンクを取り付けます。ヒートシンクが下向きになってしまいますが、仕方ありません。リアパネルに固定する金具は無いものの、重量が軽いのでx16スロットに刺せば十分な強度で固定できています。

PCの電源を入れてWindows10 を立ち上げます。「ディスクの管理」でアクティベートされていないディスクが追加されている事が確認でいます。PCIe に接続したM.2 SSD を認識しています。
このM.2 SSD を起動ドライブにする事が目的なので、システムディスクとしてアクティベートします。念のため、このままフォーマットして、HDD同様に1つのドライブとして変わりなく使用できることを確認しました。
次に現在のCドライブをM.2 PCIe SSD にクローンします。
ドライブの容量が大きくなるので、単純にクローン作製をすると現状のパーテーション構成がそのままクローンされ、拡大した容量はCドライブとは別なドライブに割り当てなけらばならなくなります。
Cドライブ領域を拡大したいので、リカバリパーテーションの位置を一番後ろに移動して、Cドライブとして使用する領域を拡大するようにクローンソフトを設定してクローンを開始します。
このようなクローン作製方法は殆どクローンソフトの使い方説明です。インターネットに沢山出ているので参考にしました。

クローン完了後、PCを再起動します。
BIOS の起動ドライブ設定メニュー(GA-X79-UP4 の場合はF12)を立ち上げます。
UEFI : Hard Drive と表示されているのがPCI Express に装着したSSDです。BIOS でちゃんと認識されており、安心しました。
UEFI : Hard Drive を選択して Enter Setup で起動ドライブとして設定。
このまま UEFI 、OS ブートに進み、Windows10 が無事に立ち上がりました。
クローンした起動ドライブからの立ち上げなので、従来と何も変わりません。
「ディスクの管理」で確認すると、PCI Expressに取り付けたM.2 NVMe SSD はディスク0として、Cドライブに認識されています。最後に1.55GB の未割当領域が残っているのはクローン時のパーテーション構成変更設定が雑だったために生じたもので、本当はこれを0にしたかったところです。実際に使用するCドライブ容量の0.2%以下なので良しとしています。

早速、PCMARK 10 を回してみました。
SATA 接続SSD の時は3518だったスコアが3358。若干悪くなっています。
誤差の内だと思いたい心境。
起動速度もHDD から SATA SSD に変更した時のような変化は感じません。体感的には同じです。
ベンチマークソフトで図るなどすればハードウェアの性能向上分の数値改善はあるのかもしれませんが、体感できる程の性能向上が無かったのでちょっとがっかり。

 

 

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