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IC-3STのPLL調整
Sが5程度振れている信号でもFM復調にノイズが入ったり、聞き取れないほどに復調が悪化することがあります。
どうも周波数ズレを起こしているのではないかと思いますがIC-3ST本体では20KHzステップでしか周波数の調整ができませんので、PLLユニットの調整をしました。



 1.調整の準備
  (1)電源は定電圧電源を用いて13.8Vに合わせる。
     電流容量は2A以上。
  (2)電圧を測定するテスター(電圧計)の入力インピーダンスは
     50kΩ以上。 調整に使うポイントは3カ所。
  (3)送信出力を受けるダミーロード(50Ω)と周波数カウンターへの
     信号を取り出す ルーズカップラーが必要。

 2.調整箇所
   C3:PLLのロック電圧を調整する。アルミシールを剥がす必要がある。
   C43:ロック電圧を測定するポイント。
   C17:周波数を調整する。





 3.ロック電圧調整

  (1)IC−3STの周波数を440.00MHzに設定する。
  (2)C43のプラス側に電圧計を接続する。
     測定プローブがシールドケースと接触しないように絶縁対策をした
     方が良い。
  (3)最大出力(5W)で送信し、送信と受信でどちらが電圧が高いか
     を確認する。
  (4)送信、受信、電圧が高い方の状態でC3を回して電圧を3.0Vに
     調整する。C3の調整にはセラミックドライバーを用いる。





 4.周波数調整
  (1)IC−3STの周波数を440.00MHzに設定する。
  (2)送信状態にして周波数を確認する。
  (3)周波数がズレている場合はC17をセラミックドライバーで調整
     して周波数を 調整する。  
  (4)PLLとは言っても桁数の多い周波数カウンターを用いると調整
     作業中の周波数変動が気になる。連続送信による発熱の影響
     も出てくるので、適当な範囲で 調整を切り上げ、完了とする。
 



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