TX-88D                                                               HOME


2.電解コンデンサの交換

TX-88D powersupply

TX-88D  B voltage

change C

block cap setup

circuit

boken E-cap

E-Cap

手元にあったFT-401Sから取り外した450V、47μF×2仕様のブロックコンデンサを仮接続してヒューズが飛ばずにB電圧が発生するかどうかを実験してみた。
無事にヒューズも飛ばず、平滑回路出力で480V程度の電圧が発生している。
ちょうど定格電圧内である。



















TX-88DのB電源平滑回路ブロックコンデンサは250V、40μF×3で合計容量120μFに対して交換するコンデンサの容量は合計94μFと容量が少なくなる。
後で電源ハムの問題などが出たら交換する事にした。
取り外した250V、40μF×3のコンデンサはELNA製
交換するコンデンサもFT-401オリジナルで付いていたものであり、40年程は経っていると思われるので、信頼性が高いとは言えないが、耐圧が高いという点が唯一の精神的救い。










ブロックコンデンサを交換して平滑回路から先の配線を接続。
真空管はまだ挿入せずに各部の電圧を確認すると、B電圧は490V程度発生している。また、回路図を見ながら電圧を確認していくと、電解コンデンサの耐圧不足に思えるようなところも発見。

















シャーシを裏返して点検作業をしているとシューッ!という音と白煙。
慌てて電源を切る。
シャーシ上面を見ると低周波増幅基板上のC54 1μF、300Vの電解コンデンサがパンクして液を吹いていた。白煙と思ったのは電解液の蒸気だったようだ。
このコンデンサも真空管を外した無負荷では450V以上の電圧がかかっており、大きく定格オーバーとなってしまう。
ちなみに、1969年6月発行の取扱説明書にある回路図を調べて見ると、さすがにこのコンデンサについては、耐圧が500Vに変更になっている。
TX-88Dのコンデンサの耐圧設計は本当にギリギリ。他の箇所も心配になる。
電解コンデンサの多くはAM変調用の低周波増幅プリント基板上に有り、高周波回路の電源配線周りで一部がシャーシに実装されている。
また、シャーシ上の電解コンデンサには電源平滑回路のブロックコンデンサと同じようなコンデンサも使われている。
本機については単なる修理で済ませ、レストアに類するような事をするつもりは無かったのだが、古い無線機メンテの定石通り電解コンデンサは全交換する事とした。








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