手元のTX-88Dに付属の取扱説明書は1966年5月のものである。
インターネット上で公開されているTX-88Dの回路図は殆どが1969年6月の取扱説明書のものであり、手元の回路図及び実機の配線とは異なっている。
主は違いは、
①低周波増幅のフィルター出力と次段の結合
②励振段に対するブロッキングバイアスの有無
③B電源回路
『①低周波増幅のフィルター出力と次段の結合』と『②励振段に対するブロッキングバイアスの有無』については1969年6月の回路図を参考に変更した。
参考に1966年5月の取扱説明書の回路図を掲載する。
前所有者からの情報は無かったが、電源回路は実際の配線が1966年5月の回路図とも1969年6月のものとも異なっていた。
機能的に問題無さそうに思えるので回路はこのままとし、電解コンデンサの交換と合わせて、多分ブロックコンデンサの取り付けスペースの関係で、中にはシャーシの端から端まで引き回しているような配線などを修正した。
低周波増幅基板は、カッターとミニドリルを使って、
[1] 低周波増幅のフィルター出力と次段の結合に抵抗を1つ追加して回路変更を行うためのパ
ターン 改造。
[2] 3本の真空管のヒーター配線のグランドを切り離し、プリント基板上ではグランドに落とさず、
電源トランスからの出力線の近くでシャーシへの一点アースに変更。
[3] 交換するコンデンサのリード線ピッチに合わせて取り付け穴位置の変更
を実施し、新しいCRを取り付けて完成。
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